発達障害の方は成績優秀で難関大学に入学する人もたくさんいますが、学問に全く関心がなく成績が良くない人もいます。
僕(@ESTO_geography)は後者でした。今も勉強は嫌いです。
授業中はノートに落書きしてばかりいましたし、宿題を提出した記憶もありません。
高校3年になって危機感を感じ、偏差値40台から1年かけて偏差値60を超える大学に合格しました。
勉強嫌いで集中力もない僕がそこまで努力できた方法を解説します。
目標を明確にする

僕が高校3年まで勉強しなかったのは目標がなかったからです。
適当な大学に入ればいいと考えていましたし、別に進学せずに就職してもいいとも考えていました。
ですが高3のある日、ふと某国立大学に入学したいという想いが湧き出てきたのです。
それからは鼻先に人参をぶら下げた馬のように勉強に取り掛かるようになりました。
勉強ためには具体的なゴールを定めてからにしましょう。
受験勉強なら目標とする大学や学部を決めたり、TOEICであれば例えば800を取るというゴールを定めるのです。
そしてゴールから逆算してどのように勉強するかの計画を立ててください。
発達障害は先延ばしをする癖がある人がほとんどですので、計画を立ててから行動しないとモチベーションが保てなくなるので必要以上に目的意識を持ちましょう。
自分の現状を把握する
ゴールは決まっていても自分の現状をしっかり把握してなければ意味がありません。
僕は中学時代剣道部でしたが、最初は防具を着させて貰えず基礎体力のトレーニングや素振りだけの稽古から始めました。
素人がいきなり防具を着用しても剣道の動きができないため、基本の打突や摺り足の動作を体に染みつける必要があるのです。
これは学問でも同じことであり、受験勉強の頃を振り返るとこれが一番後悔していることなのです。
僕は浪人して予備校に通い、私大文系向けのコースに入学しました。
早慶上智受験者向けのコースを選びましたが、このコースに入るのは文系3教科を総合して偏差値55以上だけとなっています。
当時の国語と英語の偏差値は50以下でしたが、地理の偏差値が70を超えていたので総合で55以上の基準をクリアしていました。
そのため入学しましたが、これが失敗だったと思います。。
偏差値50の人が偏差値60の人向けの勉強をしても理解ができません。基礎ができてないわけですから。
例えば英語の講義では、テキストにわからない単語がたくさん出てきても講師はわかっている前提で授業を進めていくのです。
まず基礎から積み上げて徐々にステップアップする必要があったのです。
非常に重要なのですが、プライドは一切捨てましょう!!
目標が高いのは結構なんですが、自分の現状をしっかり把握してないと無駄な努力に終わりますよ。
勉強を好きになる
発達障害の特徴として興味がある分野には「過集中」を発揮できるのですが、興味のない分野にはさっぱり集中できません。
ですので興味を向けることが努力できるかどうかの鍵となっています。興味があればむしろ「努力」にはならないはずです。
英語であれば音の響きが素敵で興味を持ったり、数学は公式が美しいといった感性が勉強ができるきっかけになるでしょう。
逆にどうしても興味が持てないのであれば、残念ですが目標を改めたほうがいいと思います。
興味がないのに嫌々ながら勉強すると、仮に目標を達成できたとしてもその後が苦しくなるのが目に見えてます。
無理やり頭に詰め込んでも、興味がないことはすぐ忘れるのがわかりました。
僕はIT企業に勤めていたとき、会社から資格を取るよう指示を受けました。
そして勉強をして、ITパスポートやJavaの資格を取ることができたのです。
しかしJavaの技能を買われて現場で働くようになって、勉強したはずの知識がほとんど忘れていることに気がつきました。
もともとIT分野に関心があったわけでなく、ご飯を食べるため仕方ないと思いながら就職したのですからプログラムを覚えるモチベーションがあまりなかったのです。
発達障害であれば、自分の興味関心に素直になったほうがいいでしょうね。
ちなみに文章を書くのは好きなので、ブログは継続して書くことができています(笑)
疲れたときは休む
発達障害はただでさえ集中力が低いというハンディキャップを持っているため、長時間勉強していると疲れてどうしても頭に入らなくなります。
また過集中を発揮する分野だと寝食忘れて没頭することになり、自分が疲れていることがわからなくなります。疲れが蓄積するとやがて電源をOFFにしたようにバタッと倒れてしまうので危険です。
集中できないときは覚えられないですから、休息を取ることが大事です。
僕は模試を受けたときほとんど問題が解けなかったことに焦り、丸2日間ぶっつづけで机に向かって勉強をしました。
2日目に入ってからほとんど思考力がなくなり、ついにぐったりと寝てしまいました。
徹夜して長時間だらだらと勉強するよりは、規則正しい生活の中で勉強する必要があったと今になっては思います。
睡眠をとらないと記憶力や集中力がなくなる感覚もわかりました。眠いときは寝ましょう。
1日16時間勉強したなどと自慢話する人がいますが、長時間続けても勉強の質が浅いと意味がありません。
2時間や3時間でもいいから密度の濃い勉強をするのが効果的です。
今日は3時間、教科書5ページ分といった時間と範囲を意識した勉強を心がけましょう。
復習する
新しいことを覚えても、それだけだと忘れます。
ですので復習は欠かしてはなりません。
エビングハウスの忘却曲線によると、覚えたことは20分後には42%、1時間後には56%、1日後には74%忘れることになります。
つまり翌日になれば7割以上のことを忘れてしまうのです。
忘却率はその後緩やかに上昇し、1週間後には77%、1ヶ月後は79%です。
ですので勉強した翌日に復習することが非常に重要です。忘れるタイミングで思い出せるからです。
「あ、覚えている!!」という感覚をつかめたら勉強も楽しくなりますよ。
発達障害の人が特定分野に過集中を発揮できるのは、常にそのことを思い出してるからだとも言われています。
復習のタイミングは、
- 翌日
- 7〜10日の間
- 4〜6週間の間
がベストと言われています。計画を立てて勉強しましょう。
まとめ
今回は発達障害の人向けの勉強法を解説しました。
ですが勉強することだけではなく、自分の得意不得意を見極めて人生設計を立てることが重要だと思います。
集中力の鍛え方はメンタリストのDaiGoさんのこの著書が参考になりました。目の前に青いものがあると集中力がアップする心理効果があるようです。詳しくは本書にて。
難関大学に入学したり難関資格を取得する発達障害の人も大勢いますが、就職で苦労する人がほとんどだからです。
僕自身、上位5%の大学に入学しましたが内定がないまま卒業してしまいました。
定型という枠での就職が困難だったら、手帳を取得して障害者という枠で就職する方法もあります。
勉強をすることで選択肢が広がるのは確かですが、その中で自分がどう生きるかを見つめなおす必要があると思います。
受験勉強をするのとしないのでは世界の見え方が違うと思う。
学歴が全く問われないフィールドに僕は来たから世代の上位5%の大学に入る意味はなかったけど、でも勉強したことはどこかで役にたってる。
問題解決能力は鍛えられたかも。— えすと🗾 (@ESTO_geography) April 15, 2018
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